問題の先送りにより、相続人が増えてしまったケース
状況
九州に住む70代の方から相談がありました。
20年前に姉が亡くなり、その10年後には姉の夫も亡くなっている状況ですが、
姉夫婦に子はおらず、ご自宅の土地・建物がそのままになっているとのことでした。
土地・建物の名義はそのままでしたが、相談者の自宅の隣に姉夫婦のご自宅があることから、相談者が固定資産税を毎年払い続けているとのことです。
姉夫婦のご自宅が古く、倒壊の恐れを心配して相談に来られた状況でした。
なぜ名義変更をしていなかったのか尋ねると、土地は代々相談者一族の土地であり、相談者一族が土地・建物を相続したかったそうですが、相続人が多いため中々話が進まず放置してしまったとのことでした。
それもそのはず、子がいないことに加えて、両親も亡くなっている状況でしたから、相談者の姉の相続時には、配偶者である夫に4分の3、兄弟姉妹に4分の1が相続されることになります。
更に、配偶者である夫の相続時は兄弟姉妹にその4分の3の相続がされていることになります。
当事務所からのご提案・お手伝い
相続人が多いとはいえ、解決するにはまず相続人の確定をする必要がある旨を伝え、行政書士に依頼し、戸籍を追うことになりました。
家系図を作ることができたのはその1か月後と、非常に時間が掛かりましたが、内容を見て驚きました。
相談者の姉の兄弟姉妹は相談者含め4人と、特段多くは感じなかったのですが、姉の夫の兄弟姉妹は亡くなっている方もいたため、相続人が12人にもなっていたのです。
これは大変だ・・・と思いつつも相談者に家系図をお渡しすると、その12人は居場所や連絡先が分からない人が多数とのこと。
遺産分割協議書に実印がなければ先には進められないため、非常に難しい状況でしたが、家系図作成により状況がはっきりしたということに対して、相談者からはお礼の言葉を頂きました。
結果
現状、居場所や連絡先が分からない人もいるそうですが、連絡が取れている方を尋ねてみるとのことでした。我々も一緒に解決に向けてお手伝いを続けていきますが、これからが一番大変になりそうです。また、現在の相続人も高齢の方が多いため、迅速な対応が必要になってきます。
もっと早く相談者とお話ができていれば、このように複雑にならなくて済んだのではないかと考えると、相続の問題は、早く解決した方が良いものだと再認識する事例となりました。
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